松本市ヒ素検出、飲用停止
Yahoo 長野県内のニュース 2008/2/21
(抜粋記事)
松本市奈川の簡易水道で基準値上回るヒ素検出、飲用停止
松本市は20日、同市奈川簡易水道の水質検査で、 国の基準(0.01ppm)を上回る0.011ppmのヒ素が検出されたと発表した。原因は不明で、健康被害などの報告はないという。 市は同日、給水を受ける129世帯・334人と奈川小中学校(児童生徒72人)に飲用しないよう防災無線で連絡。21日以降、 安全な水源へ切り替えるまで給水車を出すなど対応する。
記者会見した水橋文雄奈川支所長によると、水道法に基づく定期検査で今月12日、 委託業者が簡易水道の正沢水源池から給水を受ける奈川小中学校でサンプルを採取。19日に結果が出て、20日、 業者から市側に報告があった。同水源は沢水を利用しており、上流に民家や工場はない。
19日中に報告しなかった点について業者側は、検査項目が多く、基準を超えるヒ素検出という問題に気づくのが遅れた― と説明しているという。検査結果を受け、市上下水道局が20日夕方、5地点で行なった再検査でも基準を上回った。
市によると、2006年8月の定期検査で、基準は超えなかったがヒ素の数値が高かったため、本年度は検査を年1回から4回にした。 昨年11月の第3回検査で0.009ppmまで上がっていたのに、原因調査などの対応をしていなかった。
水端支所長は「(問題なしとの)結果だけに注目し、数値の変化に注意していないのはミスだった。 水中に基準内の微量のヒ素が含まれていることはあるが、基準を超えた原因は現時点では分からない」と述べた。
市は20日夕方、2リットル入りの飲料水を各世帯に6本ずつ支給した。黒川渡地区の会社員、川瀬雄幸さん(76)は 「こんなことは初めて。どうしてこうなったか原因が知りたい」と話していた。