浄水器に隠された真実とは(スペシャリスト三者対談)

●浄水器との上手な暮らし方
毎日の生活に欠かせない「水」に関して、最近では浄水器の利用が定着しており、飲用だけではなく入浴やシャワーなどへのニーズも大きくなってまいりました。
浄水器は水道水の臭いや残留塩素を取り除くメリットの多いものですが、使い方やメンテナンスによっては、かえって水を汚してしまう危険性も報告されています。
そこで今回は、各分野で活躍される二人のスペシャリストとアクアス総研代表の岸を交え、浄水器の利便性に隠された真実について語っていただきました。
●水道水への不安
― 岸
今多くの人が、水道水の安全基準を保つために入れられる塩素による臭いや健康への不安を気にしています。
浄水場から家庭まで水が来るまでの距離は数十kmとあります。最悪のケースですが、その間配管途中に穴が開いたために周りの泥からコレラ菌群や大腸菌群、O-157などを吸い込んでしまうことも考えられます。そのため水道水として安全に供給されるためには、浄水場での塩素殺菌は必要不可欠です。
塩素は、浄水場から家庭の玄関までは消毒効果を保つために必要ですが、その後は役目を終えた残留塩素を取り除いて、飲用や入浴に利用する方が良いのではないかと思い、企画したのがセントラル型の浄水器アクアスファイブです。
― 足立氏
水道水が残留塩素自体のカルキ臭から嫌がられる面も実際にありますが、安全性の面から考えると塩素が必要なことは間違いありません。
たとえば貯水槽の場合など、一回貯めてしまうと管理が行き届いていなかったために、昆虫や鳥などが細菌を混入させたという例も報告されています。そういったことを防ぐために残留塩素は不可欠です。
カルキ臭の問題を解決するためのひとつの対策として、原水をきれいにすることが重要となると考えられます。原水にアンモニア性窒素が高いとクロアミンができ、カルキ臭を強く感じさせる傾向にあります。
原水汚染の原因として一昔前までは、製造業関連の会社などからの排水によるものが中心でしたが、今は家庭用の生活排水が7割から8割を占めています。それが塩素の使用量を上げているわけです。
つまり公害という問題よりも我々の生活自体が、我々の安全で快適な生活の妨げとなっているといえるかもしれません。
― 川村氏
住宅の設備について言えば、特に貯水槽に対する不安があります。具体的には貯水槽の設置方法やメンテナンスの仕方によって水道水が汚染されるなどということがあるのです。
健康住宅のニーズへの対応といった面から浄水器は注目されていますね。
― 足立氏
10トン以上の貯水槽は1年に1回清掃が義務付けられていましたが、今までは法律的な規制がなかったため10トン以下のものは管理している大家さんの気持ち次第という部分が大きかったことも事実です。
平成15年の法律改正により改善されると思いますが、これまでは貯水槽に昆虫が入ってしまって、住民の蛇口から、出てきたというケースが実際に報告されています。
― 岸
ビルメンテナンスの業者の人たちから、その現場を見たら飲めないという話を聞いたことがありますよ。
●浄水器の正しい利用法
― 足立氏
浄水器の大きな目的はカルキ臭、すなわち残留塩素を取ることだと思います。その点において、アクアス総研のセントラル浄水器を取り付けられても、一般細菌が検出されていないのは安心なことですね。
― 川村氏
昔は家庭でも井戸水を浄化するために炭を入れた壷を置いているところもありました。
また最近は米を炊く炊飯器の中に墨を入れる家庭も増えていますし、建築でも、ホルムアルデヒドの吸着材など多方面に使われており、大活躍しています。
― 足立氏
活性炭は吸着材としてはかなり有効ですが、その寿命を把握しないと使っている意味がなくなり、かえって悪くなる可能性もあります。活性炭の寿命をいかに把握するかということが大切です。
― 岸
私どもも一番気を使っているのは、やはり活性炭の寿命の管理です。活性炭には水を浄化するすばらしい能力があります。しかし活性炭は水を浄水する過程で様々な物質を溜め込んでいきます。
溜め込む能力以上に利用しますと、かえって水を汚してしまう危険性があります。
カートリッジ方式ですと取替えは簡単ですが、どうしても取替え時期などが個人まかせになってしまいます。また販売店にメンテナンスを任せると、販売店がなくなった場合、浄水ろ材交換をどこに依頼すればよいか分からないといったクレームも聞いており、最悪の場合、ろ材交換を出来ずに浄水能力を超えてしまったまま浄水器を利用し続けるということもあります。
しかし、従来の販売方式の浄水器では、メーカーがメンテナンスの管理までするのは困難なことも事実です。売りっぱなしの業者が多かったのは、浄水器業界の悪いところでもあります。
ですから私どもでは、商品を販売するのではなく、レンタルすることによりメンテナンスの管理をメーカーで行っています。メーカーで管理してメンテナンスを行いますので、確実に活性炭の能力を残した上でろ材交換できるわけです。
― 川村氏
確かに、ろ材の交換は面倒ですから、古い浄水器自体を捨てて、新しい浄水器をまた購入するなどという話も聞きます。メーカーが管理して、ろ材交換をしてもらえるのは、レンタル方式の大きな特徴ですね。
― 岸
浄水器を使うと水が美味しくなるということはいまや誰もが知っている事実ですから、いかに使いやすいしくみを作るかが重要だと思います。たとえ浄水性能の高い浄水器を開発してもコストが高いとなかなか手軽には利用できませんからね。
私どもの浄水器はデバイス(入れ物)の中に活性炭と天然石の麦飯石とシリカホワイトが入っています。デバイスについては浄水性能を出すわけではないので、これは無料でレンタルします。
実際に浄水性能を発揮するのは中身の活性炭ですから、活性炭についてコストをいただくという形をとっています。
― 川村氏
生活者の立場に立ってお聞きしたいのですが、今天然水等と銘打った色々な水が売られていますが、実際にこの浄水器を使った水と市販されている飲料水との水質の差はどの程度なんでしょうか。
― 岸
セントラル浄水器アクアスファイブはプレフィルターだという考え方があります。
水はもともと海で蒸発したものが、雲を作り雨となって地表に降り注ぎ、やがて山で冷やされてミネラルなどを含んで小川になってくるものです。私は本来の水は小川の清水だと思っています。
しかし途中で農薬や工業排水、家庭排水が入ってくる。それを元に浄水場が水を作ってくれます。色々な物質が添加されるため、水が不味くなるのではないかと考えています。そうすると添加物を取れば、その土地土地の清水に近づけるのではないかと思います。
人間は生まれた土地土地の水を飲料として使用することが、一番良いといわれていますね。このセントラル浄水器は特別な水を作り出すのではなく、人工的に添加されたされた物質を取り除くことで天然の水に近づける装置であり、したがって美味しいと評判ですよ。
セントラル方式ですから、飲用を含めて、どこの蛇口からもそのような水が利用できるのはすばらしいことだと思います。
― 足立氏
皆さんがあまり気にせずに飲みやすいという水は、硬度が低い水ですね。市販されているミネラルウォーターでも飲みやすいというのは、大半が軟水でミネラルがそれほど入っているわけではありませんから、ナチュラルウォーターといった方が正解かも知れませんね。
ミネラルが多い硬水は、日本のお茶やだしをとる日本料理には適さないようです。
硬水は反対にヨーロッパの肉料理に合うようです。コーヒーや紅茶などを入れる場合は軟水の方がよく合うようでね。
― 岸
ミネラルウォーターを使うと苦くて不味い場合もありますね。
― 足立氏
マグネシウムが増えると苦くなります。健康面ではある程度ミネラルの多い方がいいかもしれませんが、味からするとダメかもしれません。日本でのおいしい水の基準は硬度は100以下の軟水ですね。おいしいといわれている湧き水もほとんど軟水です。
私どもではカビ臭が発生し、水道水がおいしくないといわれた時に、一度利き水大会をしました。確かに当時の大阪の水道水はあまり美味しいとは言えませんでしたが、活性炭を通して、10度前後に冷やして飲んでいただいたら、これが一番美味しいといわれる人が多くいました。
日本は軟水文化ですから、硬度が低く、臭いや雑味がなく体温より20度から25度くらい冷やされている水が一番美味しいと評価を下されていますね。
●リサイクルへの取り組み
― 岸
残留塩素やにおいの吸着力はもちろんですが、環境への優しさも活性炭を選んだ大きな理由のひとつです。活性炭は、バイオマス、つまりビニール系などと違い、椰子殻から出来た植物性の資源です。
どのような製品でも最後には寿命がきます。私は寿命が来た後の「製品の行方」のことも考えていかなければならないと思います。
寿命が来た商品を産業廃棄物として燃やすと二酸化炭素(CO2)を排出し、地球温暖化につながります。そのような商品の考え方は自然に優しいものとはいえません。
一番良いのは天然に戻せるものだと思います。バイオマスであれば、大地に戻してしまえばよい。
― 川村氏
使用後の活性炭をどのように利用するのでしょうか
― 岸
浄水器の中の活性炭を取り出して、2、3日太陽光線に当て紫外線により光解離させ、その後花壇などの庭土や家庭用のハイドロカルチャー(水耕栽培)などに利用していただいています。
私どもの利用している活性炭は椰子殻を1000度以上の高温で蒸したヤシガラ活性炭です。蒸したものですので、植物のミネラルなどが含まれ多孔質です。
植物が好むのは、水分と養分が適度に合って空気の通りの良い土。ですから活性炭を適度に混ぜ合わせた土は、保水、保肥にすぐれ、空気の通り抜ける良い土といえます。そのあたりも、カートリッジにしない意味が生きてくると思います。
― 足立氏
活性炭は再生されないのですか。
― 岸
回収して焼き直せば使えますので、最初は考えました。しかし浄水場とは違い、全国に点在している使用者から集めるのは環境負担を含めて非常に難しく、非効率です。
― 足立氏
たしかに、回収する方がエネルギーの無駄遣いになるかもしれませんね。
― 岸
今、ゼロエミッションをうたいゴミを出さないという意味の言葉を使っている企業はたくさんあります。しかし、メーカーが回収する家庭でガソリンや軽油を燃やして二酸化炭素(CO2)を排出し、タイヤとアスファイルトを減らすという現実は、果たして本当に環境に良いのかどうか疑問が残ります。
地球環境を汚染しているのは生活者である私たちです。自分たちが汚染者であれば、自分たちのなかで自然に戻せるようなシステム作りが必要だと思います。
― 川村氏
土に戻すリサイクルへの取り組みなどは、どのような形で進めているのですか。
― 岸
浄水器業界では例がないと思いますが、私どもの浄水器の顧客固定化率はおかげさまで95%を超えています。今後も安心して末永くご利用いただくため、ユーザーさま用に年1回定期、生活を取り巻く「水」をテーマにした会報誌を無料で配布しております。 年5月に第1号を発刊しましたが、大きな反響を呼んでいます。
そのほか、メンテナンス時の直接対話方式、ご案内ハガキなどを通して、活性炭の再利用の方法をご案内しています。まだまだ100%ではありませんが、回収をしないで、お客様に再利用いただく方法が浸透してきています。
― 川村氏
確かに今後はどんな分野においても、環境配慮への視点は必要不可欠です。
住む人のニーズに合わせて、一戸建てだけではなくマンションにも簡単に導入できるレンタル方式は、環境面も含めて今後も期待できますね。
住宅のインテリア性としては、蛇口の先に大きな浄水器が付いているのはあまり格好の良いものではありませんね。その点、隠れたところに設置できるのもアクアスファイブの魅力だと思います。
(ニューライフより)



